2017年9月30日土曜日

派遣(紹介)か直雇用の期間工がいいのか?(実例比較)


期間工は派遣(紹介)か直雇用か、どっちがいい?


関連ページ(派遣や紹介については、以下のページを参照)
派遣で働くか、直雇用か、期間工の悩み(長期、短期)

派遣と直雇用(期間工)のメリットデメリットの両方を見てみます。


「(一般)派遣」とは、応募者が派遣会社の派遣社員になって、派遣先の企業(TOYOTAやスバルetc)に勤める方法で、期間工と全く同じ働き方をします。しかし、雇用契約は派遣会社と結んでいるので、派遣会社から安定した収入に依存しながら、その一方、派遣先企業の業務内容に依存するという派遣会社側の雇用の不安定性を生み出しています。仮に、工場がつぶれた場合、他の工場はどうかと勧められ、派遣社員のまま別の会社の工場に勤める事ができる場合があります。

一方、直雇用の期間工は雇用先の会社(TOYOTAやいすゞなど)から給与をもらいますが、何かあって臨時休業が重なった場合、給与は減り安定しなくなります。しかし、満了金や慰労金など、派遣会社にはない特別な待遇があるのはメリットと言えます。

以下の実例の比較においては、「一般派遣」としてではなく、「紹介」という形で雇用される場合も多いので、ここでは、「紹介」と「直雇用」の比較をします。実は、紹介と直雇用はほぼ同義です。「紹介」した派遣(紹介)会社がマージンをもらっているだけと言う違いにすぎず、、そのマージンを期間工に幾分利益を還元してくれる場合、派遣の人のほうがメリットが大きいのです。

それでは、実際に求人がどうなのかを見てましょう。(2017年10月現在の求人)

マツダの場合(広島市・山口防府)-日総の紹介-
・広島工場】08:15~17:00、20:15~05:39 防府工場】08:25~17:10、20:25~05:49
・入社祝金と参加費合計40万支給
・完全個室寮無料(水道・光熱費も無料)
・特別手当3万円(年2回)
・食事補助手当1万5千円
・正社員登用制度あり

上記は日総という派遣(紹介)企業が提示していたマツダの求人紹介記事に記述されていたものです。

一方、以下の雇用条件は、マツダのサイトに表示されていた直雇用(期間工)の待遇です。

以下直雇用の場合
・入社祝金15万円(生活準備金含む)⇒入社月の翌月の給与締日に在籍、かつ入社日からの出勤率が100%
・皆勤手当て2万円(出勤率100%)
・食事補助手当1万5千円(入社後最大6か月まで)
・特別手当3万円(賞与支給日在籍者に支給)
・満了慰労金12万から(出勤率100%で、契約満了後に支給)
・通勤手当(規定)
・寮費(水道光熱費含む)無料
・割増率(時間外30%、休日40%、深夜50.595%) 朝5:00~7:25、夕19:30~22:00の間は28%割増
・帰任旅費は赴任時と同額を満了者に支給

上の例から違いを見てみましょう。

1.入社祝い金の部分
紹介の場合、入社祝い金は参加費(2万)を含めて40万円貰えますが、
直雇用の場合、入社祝い金は15万円です。これにかんしては、派遣が上回っています。
この23万円上回る部分は派遣会社が斡旋によって得られる利益の一部を期間工に
還元したものです。

2.食事補助
派遣の場合、食事補助が毎月1万5千円ですが、
直雇用の場合、6か月間のみ1万5千円支給です。
これに関しても、派遣が上回っています。

3.特別手当
派遣の場合、年に2回3万ずつもらえ、
直雇用の場合、賞与として年に2回3万ずつなので、
待遇は同じです。

4.寮費(水道光熱費など)
派遣と直雇用ともに、寮費と水道光熱費は無料で同じ待遇です。これは、
派遣先に派遣されるわけですから、待遇は一緒であるというのは当然ですね。

5.正社員登用
紹介の場合、やはり、正社員登用は派遣先になるので、待遇は同じです。
もともと派遣の正社員であったわけではなく、ただ、紹介されて期間工になっているだけです。

6. 皆勤手当て
紹介の場合も磁気雇用の場合も全く同じ2万です。


7.満了慰労金
紹介の場合、6か月間の雇用期間満了時に支給される12万円と記述があるので、
これも、デフォルト待遇は同じです。(直雇用の場合、12万から徐々に昇給していく)

※派遣会社の記述では、「から~」の部分の記述がないので、
ここの部分で、長期的には直雇用の期間工のほうが有利になってきます。

8.満了金
実は、最大の違いがここにあります。もし、派遣として派遣された場合、この満了金などは
もらえません。なぜなら、雇用契約は派遣先ではなく派遣会社だからです。
しかし、ここでは「紹介」を比較している、通常通り、派遣先(TOYOTAやスバルなど)からもらえます。

9. 割増率
時間外の割増率は企業によって異なります。
マツダの場合、時間外が30%、休出が40%、深夜が50.595%
「紹介」も直雇用なので、同じだけ支給されます。



最終結論!派遣(紹介)か、直雇用か


上記の通り、「派遣」も含めて「紹介」のほうが高くなる理由が、
入社祝い金にあることを説明しました

派遣会社と言っても、有料職業紹介の許可をもらっている場合が多いので、
「派遣」と「紹介」の両方を行うことができるのです。

「紹介」と言う形で、派遣会社から支給される祝い金がある分だけ、
直雇用よりも高くなるのです。それゆえ、もし、短期で働くなら、
派遣会社の「紹介」を通したほうが有利なのです。短期と言う前提です。

今回の記事は、一般に言われている「派遣」の雇用契約ではない「紹介」という
形態と比較しましたが、「派遣」として雇用されて派遣された場合、また、違った
給与体系になります。

この場合、実際の働く会社(HONDAやいすゞなど)から直雇用される場合と、
派遣契約して派遣する場合、長期的には直雇用のほうが給与が高くなります。
また、場合によっては短期から派遣のほうが不利になるということもあり得ます。

全てはどの派遣会社なのかにかかっています。


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